『橋本治と内田樹』

  • Day:2009.03.29 17:07
  • Cat:BOOK

内田 文学の暗黙の約束って、「語り手は言葉がうまい」ということですからね。言葉を言おうとしても言葉が出てこない人の悲しみなんて、文学の主題になりえない*43

橋本 感覚って勉強する前に身に付いているもんですよ。身に付いているんだけどその感覚が不安だから、感覚に関する本を読んで「ああ、やっぱりよかったんだ」っていうふうに後付けするようなものでしかないんですよね。今、「こうすれば感覚が、ああすれば感覚が」って言ってるけど、そんなのは感覚でも何でもなくて、一時の流行り廃りで消えてしまう。だから子どものときに経験するっていうことがもう、死ぬほど大事なんですよね。子どもの時に腐葉土の匂いを嗅いでいる子とといない子だったら、人間の幅が絶対に違うと思う。松の幹に触ってうっかりしてその松の表皮を一枚剥いでしまったこと、そういう経験を全くしたことのない子っていうのは絶対にものの感じ方からして違うと思います。*84

日本では貧しい職業隠蔽されているからフリーターにリアルが見えない*100

内田 今のフリーターとかニートって呼ばれる子どもたちって、じっさいに自分たちが四十代とか五十代になったときに、何の技術もないし教養も知識もないし人脈もない中年の人間が社会的にどう処遇されるのかっていうのを実物では見たことがないんですよね。その時が来るまで自分がどうなるか、わからない。*101

内田 今の子供たちは、謝ることがすごく嫌いですね。謝るというのは、目の前の人間に対して人格的に、個人的に屈服することだと思っている。だから謝れない。必死で反論してくる。
橋本 80年くらいから「すいません」という人間はいないな、というのは知っていました。なんでそういうボキャブラリーを持たないのだろうと不思議で。「すみません」と言ってしまえば、ピリオドが打てて、それで楽なのにと思うんですけど。
内田 ほんとに「すみません」という人は減りましたよね。…「すまない」というのはね、「謝っていないけれど謝っている」といところが手柄なわけでね。心から謝っているわけじゃないけど、形の上では土下座して謝っている、と。何の反省もしてしていないけれど、口先ではきちんと謝っている。「あなたが正しくて、私が間違っています」と公言しているわけで、結果もその言葉通りに推移する。だったら僕が心の底から謝っているかどうかんて、どうだっていいじゃないかって。それがわからない人がる。*263

橋本 自分に答えてくれることだけに対して答える。言葉にだけ反応するんですよね。だけど畑仕事をしていると、「お前が何を言っても、雨が降るときは降る、乾くときは乾く。地面をほじくり返さなければ、土は固まる」になる。人がいないところでも、労働によって自分が立ち上がるということを、どこかで体験させなければいけないんでしょうね。*269


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西山佳哲『自分の仕事をつくる』

  • Day:2009.03.20 20:42
  • Cat:BOOK

本人の「解像度」の高さが、その人のアウトプットの質を決める。*29

(パタゴニア社のフレキシブルな人事異動制度)*97

ハッキリ言って、あらかじめ意味や価値を約束されている仕事など、どこにもない。建築家になればいわけでも、医者になればいいわけでもない。肩書は同じでも、意味のある仕事をしている人もいれば、まるで意味の感じられない仕事をしている人もいる。「これをやれば大丈夫!」というお墨付きを求める心性は、年齢差に関係なく分布しているようで、これらに出会うと途方に暮れる。*116

都市のなかで情報に埋もれていると、感覚を常に閉じて鈍感な状態にしていないと、やっていけなくなってしまうでしょう。でも、僕は常に身体をクリアな状態にしておきたい。自分が健康でなかったら、人に優しくもできない*207

未来は、今この瞬間の累積以外の何ものでもない。最も退屈な馬鹿とは、いますぐに始めればいいことを、「明日から」「来年からは」と先送りにする人を指すのだと思う。*230

「一所懸命」という言葉が、終身雇用制の価値観の中で、生涯をかけて行う「一生懸命」という文字に置き換えられていった*252

「こんなもんでいい」というような、他人を軽く疎んじる働き方は、人間を互いに傷つけるということです。他人を疎んじることは、自分をも疎んじない限りできないことですから、そのような働き方を通じて、結局は自己疎外の連鎖が深まってゆきます。その人がそこに「いる」感じのしない働き手や仕事が、世の中で増えてゆく。それは僕には耐えがたいことです。*320




近いと思えることが大事なんです

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東京から戻ってここ2,3日ほど風邪ひいてました…
今回は頭痛が初期症状だった。
風邪の頭痛は初めてだったので、てっきり寝過ぎによるものかと思ったよ。
年齢とともに風邪の症状も変わるものかね。

14日は東京で友人の結婚式に出席してきた。
これからアメリカに行くという二人を見てると、こっちまで元気をもらった。
十分にエールを送れなかったけど、「好きな人と送るを人生」を楽しんでほしいです。


彼らにとってはアメリカは別に遠くないんだろうなあ。
アメリカでも東京でも函館でもどこでもいいんだけど、近いという人もいれば、遠いという人もいる。
距離感はその人の生き方によるね。
アメリカなんて近いよ、飛行機で一寝入りすれば着いちゃうもん、っていう感覚の人っていいよね。
現実的には、時間や金銭面でどうかという問題はあるけど、深く考えずに近いと思えることが大事な気がします。
遠いと思った時点で、それはあきらめです。

昨日、ある人と話していたら、
「乗り継ぎはあるけどリビアもそんな遠くないよ。古代の遺跡を見るのにライフル抱えたソルジャーがうしろをずっとついてくるんだけど、変なことしなければ大丈夫」
リビアも人によってはそんな遠くないらしいです…人によっては。


今週末から高速道路の土日祝日1000円乗り放題が始まるらしい。
うちから函館も金銭的に「近く」なるなあ。
ラッキーピエロにいかなきゃ。
函館なんて近い近い。250キロくらいだもん。
リビアにくらべりゃ、目と鼻の先です。
ライフル抱えたソルジャーもついてこないし。
土日に休みがあるのか、という問題はまた別の話です。
近いと思えるかどうが大事なんです。


明日の天気が心配

明日は友人の結婚式で東京へ。
結婚式の準備は大変。
アイテムを手作りしたり、当人にこだわりがあればあるほど大変。
でも、その分かどうかわからないけど、当日は最高に楽しい。
明日はお祝いしにいきます。


デジカメ整理していたら、1月に嫁さんが出席した式の写真が入ってた。
去年の夏のあの日、自分たちに向けてくれる友人たちの笑顔が、最高に嬉しかったなあ。

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明日の天気がちょっと心配…

『佐藤可士和の超整理術』

  • Day:2009.03.12 21:39
  • Cat:BOOK

大切なのは相手の思いを整理すること*30

「机は何のための場所なのか」*87

情報をどう整理するかによって、相手に伝わる制度は格段に違ってきます。その際にいちばん大切なのが、自分なりの視点を持ち込んできっちり筋を通すこと。*116

他人事を自分ごとにできると、リアリティが生まれる*172



一昨年、本屋でバイトしてたときに平積みされていて気になっていた本。
この前、古本屋で見つけたので購入。
もう内容が古くなっているかなーと思ったけど、そんなことはない。
内容に奥行きがある。

「デザインも、クリエイティビティあふれる整理術」だというのが著者の持論。
そして、「整理のための整理」ではなく、「快適に生きるための整理」術が本書の内容。
整理によって、仕事の処理速度、頭の中で案件を吟味し、判断を下すまでが見違えるほど早くなる。

自分自身もともと整理好きなだけに、うなずく箇所が多い。
本当は、整理自体が好きというよりは、整理した後のスッキリした感じが好きなんですよね。
どこになにがあるのかをすべて把握してる感覚。
何があるのかを把握してるので、逆に何がないのかもわかる。

作業するときにはまず片付けてしまうのは、学生時代の勉強からそうでした。
すべては、快適に仕事をするためなんだよね。
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